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執事喫茶のボケツッコミのテンポが大好きです。たまらん!
そんなノリの軽い小ネタです。
注)絵柄が出る前の妄想なので、設定が自由です
あっしまった鏡子さん出そうと思ったのに間に合わなかった…
「ようやく来たな!待ちかねたぞ、百合子さん」
「ふふ、大層驚いているようだね、百合子」
「それはそうだろう、俺たちが隣り合っているところなど、早々見られたものではないからな」
「ああ、姫様、お着きになったのですね。お待ちしておりました」
これはいったいどういう事だと百合子は目を瞬く。
俥から降ろされてみれば、そこは花が綺麗に咲き誇ったどこかの庭園だったのだ。
青々とした草の上にシイトを引き、にこやかに笑んで手を振る見慣れた4人の顔は少し怖かった。
「つまりですね、姫様が最近ふさぎこんでいらっしゃったから、こうして気分転換に皆で少し遠出をしてみたというわけです」
「真島!お前も来ていたの?」
「ええ、まあ。俺がいて本当にいいのかわからないんですが…」
言って真島は形良い眉を寄せた。
「おや真島。僕の可愛い百合子の為に、何でもしたいと言ったのは嘘だったのかな?」
「いえそれは!って…」
「おいちゃっかり何「僕の」とか言ってやがるんだこの殿様は」
「全く、油断も隙もあったものじゃないな!」
「まあまあ皆様…本日は姫様の為に一致団結しようと決めたのですから」
「そ、そうだったな。ゴホン!あー…百合子さん。今日は皆で青空の下、昼食を取らないか?」
斯波の声に改めてシイトの上を見ると、漆塗りの重箱やら皿やらが所狭しと並べられていた。
それにしても数が多すぎるような気がするのだが…。
「お前が困惑するのも無理はないよ。何せ、皆食の好みがばらばらでね。それならば好きなものを持ち寄れば良いという事にしたのさ」
瑞人の前の器には好物の魚や和え物が取り分けられている。
杯を片手に持つ兄の向かいでは、斯波がワイングラスを傾け、馬鈴薯のマッシュを口に運んでいた。
真島は漂う匂いに顔をしかめている。
「真島、大丈夫?」
「ああ姫様…有難うございます。そうだ、俺ハァブティを持ってきたんですよ。お飲みになりますか?」
「ありがとう、嬉しいわ」
相変わらず真島の優しさは心に沁みる。
口に含むと、喉の奥がすうっと通っていく。不思議な味わいのお茶だった。
少し落ち着いて今度は秀雄に目を向けてみる。
秀雄は吸い物を口にしつつ、何か言いたげな顔で刺身をつついていた。
「…なんだ?」
「い、いえ…それにしても沢山お料理があるのね」
「藤田が頑張ってくれたからねえ」
「滅相もございません、殿様」
はにかむ藤田は、大きな体を縮こまらせる。
「さあ、それで百合子さんは一体どれを食べたいんだ?」
「え?」
斯波は打って変わって真剣な顔をしていた。
「百合子は昔から、僕と和食を嗜んできたんだよ。だから、僕の隣に来てくれるよね?」
小首を傾げる瑞人の顔は、ほんのりと赤い。
「ま待て、今日は一時休戦だと……」
「残念だが軍人殿、そんな甘い事は言っていられなくなったようだ。百合子さんはそこの庭師の茶に、
今一番満足しているようだからな」
「ええと…」
真島が視線をさまよわせる。
百合子は何となく状況を理解し、空を仰いだ。
「斯波様…お話が違います。本日は姫様を慰労するのが目的のはずですが」
藤田が鋭い視線を投げる。
「だから、俺たちの昼食で百合子さんをだな…もてなしたいと」
「それなら、こいつを悩ませるのはお門違いじゃないのか」
「もういいから、百合子。ほら、こちらにおいで」
「だからナチュラルに招きよせてるんじゃねえよ!!」
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つづく…かもしれない。
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ただいま蝶毒、すみれ、平井さん、大石さん中毒です。
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蝶毒はお兄様、真島 すみれはハル、トウワ、ムツキ
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